集中力を高める心理学の活用 心理効果を理解して日々のパフォーマンスを向上させよう

集中力を高める心理学の活用 心理効果を理解して日々のパフォーマンスを向上させよう

心理学と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか。

相手の心を読む、テレビでもお馴染みのメンタリズムのようなものを思い浮かべるかもしれません。

一方で対人でなくても、心理学の効果を活用して行くことが可能です。

心理学をうまく活用することで、自分をコントロールし集中力を発揮することができます。

この記事では個人の作業の集中に関係する7つの有名な心理効果について紹介します。

7つの有名な心理効果

集中するときに活用したいポジティブな効果

①プラシーボ効果

プラシーボ効果のイメージ
プラシーボ(偽薬)効果は思い込みなどによって本来ないはずの効能が得られる効果を指します。

プラセボ効果とも呼ばれます。

本来は、効果のないはずの薬を投与した時にも患者に薬を投与した時のような効果が得られることから名付けられました。

余談ですが、現在でも創薬の分野で、新薬と偽薬をそれぞれ治験者に投与し効果を比較することで、新薬の効果を検証することが行われているようです。

この効果は作業の際の「やる気スイッチ」に応用可能です。

これをやると集中できる(レモンの香りを嗅ぐなど)、というような一種の「思い込み」は実際に実際の効果よりもより大きな効果を得られる可能性があります。

②レストルフ効果

レストルフ効果のイメージ
レストルフ効果は、複数の中に1つだけ特徴的なものがあると印象に残りやすいという心理効果です。

孤立効果とも呼ばれます。

特に暗記が必要になるような作業において意図的に特徴的な物を作り出すようにコントロールすることで効率を高められそうです。

③ツァイガルニク効果

ツァイガルニク効果のイメージ
ツァイガルニク効果は未達成の事柄や途中の事柄をより強く覚える効果です。

例えば作業に関しても、「キリが悪いところでやめる」ことによってツァイガルニク効果によって次の作業に集中するモチベーションにつながります。

あなたの脳のしつけ方」(中野信子 青春出版社 2015年)でもこうした「キリが悪いところでやめる」ことの効果が説明されています。

④カリギュラ効果

カリギュラ効果のイメージ
カリギュラ効果はやっちゃダメといわれるとやりたくなるという心理効果です。

モチベーションが上がらないタスクはあえて徹底的にやらないことで内発的な動機付けに繋がることがあります。

⑤ホーソン効果

ホーソン効果
ホーソン効果は、注目される、期待されるとパフォーマンスが向上するという効果です。

反対に周囲の期待が低いとパフォーマンスが下がる効果としてゴーレム効果も知られています。

ホーソン効果についてはこちらの記事を参照してください。

注意したいネガティブな効果

⑥アンダーマイニング効果

アンダーマイニング効果のイメージ
アンダーマイニング効果は、内的に動機付けられた行為や作業で外的な動機付け(ご褒美など)が与えられるとかえってやる気が減退するという効果です。

やりたいと思って始めた行為に、金銭やごほうびなどが与えられると、そうした目先の報酬に引きづられてモチベーションがなくなることがあります。

⑦テンション・リダクション効果

テンション・リダクション効果のイメージ
テンション・リダクション効果は、何かを成し遂げた直後に、その後の作業にやる気がなくなってしまう効果です。

燃え尽き症候群」などという言葉でよく知られていますね。

日々の作業でも、朝早く起きて一つ作業を終わらせ、快調な滑り出しだと思ったものの午後の作業が進まないということはよくあります。

キリの悪いところでやめるなどを実践して、予防しつつ前述のツァイガルニク効果を得られるようにするといいと思います。

まとめ

この記事では心理学における7つの有名な心理効果について紹介しました。

ここでは取り上げられなかったものの、心理効果は他にもたくさんあるので興味のある方は調べて見てください。

ここで取り上げた心理効果は少し頭に置いておくだけで日々の作業に応用していくことが可能です。

ぜひ日々の作業にこうした効果を活用してみてください。

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