香りはなぜ集中力に効果があるの?香りが脳に働きかけるメカニズム

香りはなぜ集中力に効果があるの?香りが脳に働きかけるメカニズム

アロマは集中力に効果があると言われています。

なぜ香りをかぐとこのような効果が生まれるのでしょうか?

これには香りが脳に働きかけるメカニズムが関係しています。

この記事では香りが脳に働きかけるメカニズムについて説明します。

香りが人間の脳やパフォーマンスに与える影響

香りが脳に働きかけるメカニズム

香りはどのようにして脳に影響を与えているのでしょうか。

<香り>はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療(NHK出版新書)」(塩田清二 NHK出版)では香りをかぐ行為が脳に影響を与えるまでのメカニズムが解説されています。

ここでは簡単にそのメカニズムをまとめます。

大気のにおい分子は鼻から吸い込まれると、鼻の奥の上方にある嗅上皮に到達します。そこでにおい分子は粘液に溶け込みます。
粘液中には「嗅覚受容体」を含む嗅小毛と呼ばれる毛状の器官がのびています。この「嗅覚受容体」ににおい分子が接続すると電気信号へと変換され脳へと受け渡されます。信号が脳の嗅覚野に到達すると、においの感覚が生じ、においの種類が識別されます。

嗅覚受容体がどのように電気信号に変換するか、どのようににおいの種類が識別されているかなど、より詳細な解説について興味がある方は本書を参考にしてみてください。Kindle Unlimitedでは無料で読むことができます。

香りが集中力に与える影響

こうした嗅覚のメカニズムを解明することになったのが最新の脳科学であり、特にfMRIと呼ばれる、特定の刺激に対しての脳の反応をMRIでとらえる技術の導入です。

同様にfMRIを用いることで、どのような香りをかぐとどのような反応が得られるかも調べられるようになりました。
ここでは冒頭の本で紹介されていた、ラットを使った実験でレモン精油の香りを嗅いだ時の結果について、紹介します。

レモンの香りを嗅いだラットの脳は、前脳の一部の血流が抑制される結果を示したそうです。この部分はリラックスに関係する副交感神経を司る部位にあたります。

人間には交感神経副交感神経があり、後者が抑制され、前者が優位になると、活発な状態に移行、つまり集中力が高まると言われています。

このようにしてレモンの香りは集中力の促進に一定の効果があることが予測されるわけです。

まとめ

この記事では香りが集中力に影響を与えるメカニズムについて紹介しました。

集中力に効果のある香りとしてはレモンペパーミントなどが知られています。

詳しくは以前の記事で参照しているので参考にしてみてください。

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