ホーソン効果とは?注目・期待で集中力が高まる心理効果

ホーソン効果とは?注目・期待で集中力が高まる心理効果

心理学では期待や注目がパフォーマンスに与える効果を説明した「ホーソン効果」というものがあります。

この記事ではホーソン効果を紹介し、集中力との関係を見ていきます。

ホーソン効果とは

ホーソン効果については論文で以下のように説明されています1)大橋昭一, 竹林浩志 ホーソン効果の実態をめぐる諸論調:ホーソン効果についてのいくつかの見解 関西大学商学論集 51巻5号 p15-28

人間は特別に注目され、人間的・社会的存在として扱われるならば、労働条件の悪い場合でも自主的自発的にやる気をだし、仕事に取り組む

このホーソン効果はホーソン実験と呼ばれる社会実験をもとにして実証されました。

ホーソン工場のイメージ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%B7%A5%E5%A0%B4より引用

ホーソン実験はシカゴのウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で行われた一連の実験を指します。ホーソンは地名を指しているのですね。

この実験をもとにした研究は人間関係論と呼ばれ、現在も注目を集める分野の一つです。

ホーソン実験はもともと照明や温度などの外部環境と生産性の関係を考察するために行った実験で集中力の観点でも興味深い結果が報告されています2)倉田致知 Management and the Workerの概要 -ホーソン実験について- 京都学園大学経営学部論集 第21巻第1号 2011年10月 p259-302

ホーソン実験については別記事で詳しく解説します。

ホーソン効果の具体例

話を戻すと、ホーソン効果注目される、期待されるとパフォーマンスが向上するという効果でした。

ではどのように期待や注目をパワーに変えればいいのでしょうか?

ホーソン効果は企業において社員のエンゲージメントを高める取り組みとして活用されています。

ここではホーソン効果をうまく生かしていると思われる具体例、相互評価の仕組みを紹介します。

相互評価の仕組みを取り入れると、ホーソン効果の作用が期待できます。

東京ディズニーリゾートの取り組み

東京ディズニーリゾートのイメージ
https://www.tokyodisneyresort.jp/dream/company/index.htmlより引用
ホーソン効果の具体例としてしばしば取り上げられるのが東京ディズニーリゾートの事例です。

ディズニーでは「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」というキャスト同士の相互のメッセージ交換、報奨制度を設けています。

ディズニーのキャストの高いプロ意識はこういった制度によって保たれていると言えるでしょう。

ピアボーナス

uniposのイメージ
https://boxil.jp/mag/a4510/より引用
また「ピアボーナス」という制度も近年では有名です。

ピアボーナスとは主に電子チップのような形で、会社内でのちょっとしたお礼や感謝を渡すことができる仕組みです。

企業を中心に注目を集めていて、例えば、Uniposというサービスはあのメルカリでも導入されています。

こうした相互評価の仕組みは一つの活用の形だと思います。

ホーソン効果を取り入れた集中できる作業環境

ホーソン効果を個人レベルで考えてみます。

さて、ホーソン効果を取り入れるなら、どのような作業環境がいいと言えるのでしょうか?

期待に関しては第三者の存在を考えないといけないので、ここでは個人の作業を前提として、簡単な注目についての工夫を紹介します。

作業机に鏡を置く

作業場所に鏡を置くのは最も簡単にできる工夫です。

自分に見られている感覚で作業をすることで集中力が高まる効果が得られます。

鏡を置くことで集中力が高まるのは、自覚状態や自己認識が強まることによるものとも言われています。

一緒に作業する

人と一緒に作業をするというのももちろん効果があります。

親しい間柄で作業するとしゃべってしまうのが難点ですが、一人の作業だとさぼってしまうのに自習室だと集中できるのはホーソン効果によって説明ができると言えます。

最近はテレワーク(リモートワーク)が急速に浸透してきていますが、ビデオ通話をつなぎながら作業をすることによっても同じ効果が得られます。

作業仲間がいればこのようなリモート作業を取り入れるのもオススメです。

SNSなどで成果を発信する

今はSNSの時代です。

簡単にスマートフォン一つで自分の成果を発信でき、かつそれを見てくれる人もすぐに出てきてくれます。

人に見られることは恥ずかしいという気持ちももちろんあると思いますが、パフォーマンスが向上するというプラスの側面が実験から分かっている以上活用しない手はありません。

もちろんブログYoutubeなどの媒体を使った配信でも同じことが言えます。

ぜひ自分に合った形、ペースで発信していく癖をつけてみてはいかがでしょうか。

マスへの発信にそれでも抵抗があるという人は、親しい友人や恋人、家族などにやるべきことを宣言する形でもいいと思います。

まとめ

この記事では心理学のホーソン効果について紹介し、どのような分野で注目されているかを説明しました。そして日々の作業に取り入れるための方法を2つ紹介しました。

特に活用方法に関しては日々の作業で取り入れて高いパフォーマンスを目指していきましょう。

References   [ + ]

1. 大橋昭一, 竹林浩志 ホーソン効果の実態をめぐる諸論調:ホーソン効果についてのいくつかの見解 関西大学商学論集 51巻5号 p15-28
2. 倉田致知 Management and the Workerの概要 -ホーソン実験について- 京都学園大学経営学部論集 第21巻第1号 2011年10月 p259-302

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